「SIMフリースマホはお得で便利」とよく聞きますが、そもそもSIMフリースマホとはどのようなものなのでしょうか?
SIMフリースマホには、通信会社を問わずどのSIMカードでも使えるという大きな特徴があります。スマホの買い替えを検討しているのなら、SIMフリースマホを選択肢の1つに入れてみましょう。
この記事ではSIMフリースマホの仕組みについて詳しく解説していきます。また、SIMフリースマホの購入を検討している方向けに、おすすめの機種もピックアップして紹介します。
SIMフリースマホとはどんなスマホのこと?
大手の通信メーカーで購入したスマホには基本的に、SIMロックがかかっています。これに対してSIMフリースマホとは、SIMロックがかかっていないスマホのことです。
スマホの通信サービスを使うためにはSIMカードが必須となります。SIMカードはスマホに差し込んで使う、指先くらいの小さなサイズのICカードです。SIMロックとは、特定の通信会社以外のSIMカードを受け付けないというロックの設定のことです。
例えばdocomoのショップや公式の販売サイトなどで購入したスマホの場合、docomoのSIMカードでしか通信を行えません。auならauのSIMカード、SoftBankならSoftBankのSIMカードで通信を行うことになります。これは、各通信会社から購入したスマホにSIMロックがかかっているためです。
家電量販店やショッピングサイトには、SIMロックがかかっていないSIMフリーというタイプのスマホが数多く販売されています。SIMフリースマホは、家電量販店や販売サイトなどで購入することが可能です。
SIMフリースマホを選ぶメリット4つ
SIMフリースマホには以下のように多くのメリットがあります。
あらゆるSIMを自由に選択できる
SIMロックは他社の回線を使えなくするためのロックです。このロックがかかっていないSIMフリースマホなら、すべての通信回線を自由に選んで使うことが可能となります。
docomoやau、SoftBankといった大手の通信会社のほか、格安プランを提供する通信会社を選んでも問題ありません。通信会社ごとに基本料金や各種プラン、サービスの内容は違うので、自分に合ったプランやサービスを選んで契約しましょう。
2台持ちしやすい
SIMフリースマホには、1台のスマホに2枚のSIMカードを挿入できるデュアルSIMというものがあります。
デュアルSIMを使えば、1台のスマホで2つの通信契約を結ぶことができます。別々の電話番号を取得できるデュアルSIMは、仕事用とプライベート用、メインとサブといったように使い分けたい方に向いています。
1つのSIMカードに通話がお得なプラン、もう1つのSIMカードにデータ通信用のプランを契約し、通話と通信を使い分けてスマホ料金を抑えるという契約方法も考えられます。
安い端末を購入できる
最新のSIMフリースマホは機種代が多少高いかもしれませんが、旧モデルの中にはかなりリーズナブルなものもあります。探してみれば、少し昔のモデルで新品未使用という端末が一万円以下という低価格で手に入るかもしれません。
スマホをよりお得に購入したい方は、SIMフリースマホの購入を選択肢に入れてみましょう。
海外でスマホを使える
海外旅行や出張の予定がある方にもSIMフリースマホがおすすめです。
SIMロックのスマホは海外で使用できないことがあります。この場合には海外プランを申し込んだり、海外用のモバイルWi-Fiルーターを使ったりするのが一般的です。
しかし、普段からSIMフリースマホを利用している方であれば、海外で使用可能なSIMカードを使うだけで海外での通信を自由に使えるようになります。海外用のSIMカードは日本国内だけでなく海外で手に入れることも可能です。
SIMフリースマホを使うときの注意点
SIMフリースマホにはお得に使えるというメリットがある一方、以下のようなデメリットや注意点も考えられます。SIMフリースマホ購入時には、以下の2つのポイントを確認しておきましょう。
周波数帯を確認しておく
SIMフリースマホを使うときには周波数帯をチェックしておきましょう。
周波数帯とはスマホが受信できる電波の区分けのことです。端末によっては対応する周波数帯が限られており、場所によっては電波強度が大きく弱まる可能性があります。
電波をうまく拾えない状態が続くとスマホを快適に使うことができません。安心してスマホを使うためにも、自身が必要とする周波数帯にSIMフリースマホが該当しているかを確認しておきたいものです。
大手通信会社のサポートは受けられない
docomoやau、SoftBankといった大手通信会社のスマホを購入したあとには、必要に応じて通信会社のサポートを受けることができます。操作やサービスに関する不明点、修理などのサポートをいつでも使えるのは、大手携帯電話会社のスマホを選ぶ大きなメリットといえるでしょう。
SIMフリースマホはこういったサポートがありません。問題が起きたときにはスマホ端末のメーカーまたはスマホを購入した店舗に連絡して対処する必要があります。
SIMフリースマホを選ぶときのチェックポイント
家電量販店などではさまざまな種類のSIMフリースマホが販売されているため、どう選んだらいいかと悩む方もいるかもしれません。ここからは、SIMフリースマホの性能を知るためのチェックポイントを紹介していきます。
CPU
CPUはいわばスマホの心臓部にあたる部分です。CPUの性能が高いほど、スマホがサクサクと高速で動作します。逆にCPUの性能が低いものを選んでしまうと、スマホの動作が重く感じ快適に使えない可能性があります。
現在販売されている多くのSIMフリースマホにはSnapdragonというCPUが搭載されています。快適にスマホを使うために、できればSnapdragon600番台以上というスペックのものを選びましょう。
RAMやROM
SIMフリースマホを購入するときには、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)といった情報もチェックしたいものです。
RAMとはスマホの作業領域にあたる部分で、サイズが大きいほど処理能力が高くなります。容量の大きいゲームをスマホでプレイしたいのなら、RAMが大きいものを選んでおくのが安心です。
ROMとは保存されているデータを読み込むメモリのことで、データを保存する領域を意味します。スマホ内に写真や動画、アプリをたくさん保存したい方は、ROM容量の大きいものを選びましょう。
ストレージ
ストレージはデータを長期にわたって保存する記憶部分を指します。
アプリや動画を保存するのなら、128GB以上のストレージ容量があったほうが便利です。容量の大きなゲームやデータを入れたいときには、ストレージ容量が256GB以上あるSIMフリースマホを選ぶのもおすすめです。
画面サイズ
最近は画面がやや大きいタイプのSIMフリースマホが人気を集めています。
画面が小さいと文字や画像、映像が見づらくなってしまうかもしれません。また、画面内に入る情報が限られるため、スクロールに余計な手間がかかってしまいます。
6.3インチや6.7インチといった十分な画面サイズのモデルを選び、快適に使ってみましょう。
カメラ性能
人物や風景を撮る機会が多のなら、カメラの性能にもこだわりましょう。
特に、動画撮影や夜景撮影の性能が高いカメラを選ぶことは重要なポイントです。手ブレ補正機能や夜景モードが搭載されたスマホを選べば、安定感のあるキレイな写真や動画を撮影できます。
キャッシュレス決済の有無
SIMフリースマホの中には、キャッシュレス決済に対応していないものもあります。普段あまり現金を持ち歩かずスマホで決済することが多いという方は、SIMフリースマホにおサイフケータイ機能がついているかを確認しておきましょう。
価格
SIMフリースマホの価格は安いものなら1万円以内、高額なものは10万円以上とかなり価格に幅があります。
当然ながらハイスペックなものや機能の豊富なものほど端末代金は高くなります。どんな機能が必要かを考え、最適な価格帯のSIMフリースマホを選ぶことが肝心です。
【2023年】注目のSIMフリースマホを7種類ご紹介!
ここからは、人気のSIMフリースマホを紹介していきます。スペックや搭載機能などの特徴をチェックし、お好みのSIMフリースマホを選んでみましょう。
SHARP:SIMフリースマートフォン AQUOS sense7
SHARPのAQUOSシリーズは、スマホ機種の中でも不動の人気を誇ります。
AQUOSのsense7は約6.1インチと十分なサイズのディスプレイを持ちながら、重さは約158gと軽量です。高速オートフォーカスを搭載しているなどカメラのクオリティが高く、暗い場所でも明るくくっきりと写真を撮影できます。
OPPO:CPH2303 PL SIMフリースマートフォン A54 5G
OPPOは中国系のスマートフォンメーカーで、2018年からは日本の市場にも参入し注目されています。国内メーカーのSIMフリースマホに比べて価格が安く、誰もが気軽に手に取れるのが嬉しいポイントです。
OPPOのA54はバッテリー容量が大きく、さらに急速充電に対応しているのでストレスなく使えます。また、最大4,800万画素のAIカメラが搭載されており、あらゆるタイプの写真を美しく撮影できます。
ソニー:SIMフリースマートフォン XQBE42 B1JPCX0 Xperia PRO-I
クオリティの高いスマホをお求めの方にはソニーのXperiaシリーズがおすすめです。
こちらのSIMフリースマホにはソニー独自の大型1.0型イメージセンサーが搭載されており、デジタル一眼レフカメラを扱うようなイメージで本格的な写真を撮影できます。さらに、バリエーション豊かな動画撮影機能をもつVideography Proも付帯しています。
こちらの機種はデュアルSIM対応なので、2つの電話番号を仕事とプライベートに使い分けるなどのカスタムも可能です。
ASUS:ZF9-BL8S128 SIMフリースマートフォン Zenfone9
台湾発のメーカー、ASUSのSIMフリースマホはコストパフォーマンスに優れていると評判です。
中でも、Zenfone9は2022年に発売したばかりのハイエンドモデルで、十分な機能性を備えています。CPUの性能がよく、データ量の多い動画を見たりゲームをダウンロードしたりしてもサクサクと快適に使えます。
おサイフケータイに対応しておりキャッシュレスで便利に使えるのも嬉しいポイントです。防塵・防水性能も高く、シーンを問わず使い勝手が良好です。
富士通:FARM06106 SIMフリースマートフォン arrows M03
富士通のarrowsはスペックが高く使いやすいのが魅力です。中でもarrows M03は発売からある程度時間が経ち、比較的リーズナブルに手に入るようになってきました。
バッテリーが大容量なので、省電力技術を使えば3日以上充電せずに使うことも可能です。カメラ性能も高く、瞬間を切り取ってキレイな写真を撮影できます。
機種の見た目がスタイリッシュで使い勝手がいいのもarrows M03の特徴です。ディスプレイの周囲にわずかなフチがあり、これが落下時の割れをうまく防止してくれます。
モトローラ:PARF0005JP SIMフリースマートフォン motorola edge 20 fusion
モトローラはアメリカのメーカーですが、現在では中国のLenovoグループの子会社となっています。いわば中国産スマホですが、AndroidOSを搭載しているので日本のスマホと同じような感覚で扱えます。
画面サイズは6.7インチと大きく、MaxVisionフルHDディスプレイで色調が鮮やかです。また、カメラ画素は1億800万画素となっており、目を見張るような美しい写真を撮影できるのも人気の理由です。
Xiaomi:SIMフリースマートフォン 12T Pro
中国系メーカーのXiaomi(シャオミ)のSIMフリースマホを選ぶ方も増えつつあります。
Xiaomiのフラッグシップモデル12T Proはたった19分で100%まで充電できるという注目の機種です。2億画素のカメラや大型センサーでどんなシーンでも鮮やかな写真を撮影できるので、カメラにこだわる方にもおすすめです。
また、臨場感あふれるデュアルスピーカーを搭載しており、サウンドのクオリティも申し分ありません。
まとめ
SIMフリースマホとはSIMロックがかかっていない端末のことです。SIMフリースマホを選べば通信会社やプランを自由に選んで使うことができます。ムダの少ない料金プランを選んだり、スマホ2台持ちで便利に活用したりと工夫してみましょう。
SIMフリースマホは家電量販店やウェブ上の販売サイトなどで購入できます。機能性や価格をじっくりと比較し、最適な端末を見つけてみてください。